発達障害の勉強方法

悩んでませんか?⇒発達障害の子供の勉強方法の課題と解決方法は?

特別支援学校に勤務しています。

発達障害のお子さんの勉強のこと。悩んでいませんか?

子供の勉強部屋の環境はどうでしょうか。本人にとって、あれもこれもと目が向いてしまって集中できない、というと言うことはないでしょうか?

「今日は何ページまでやろう」「今日は何問やろう」という目標を具体的に設定いますでしょうか。

発達障害の子の場合、目標を達成したら、シールを1枚貼るなど、ポイント制にするトークンシステムが有効だったりします。

例えば5枚たまるごとに何かご褒美、というようにやります。

発達障害の子供の勉強のことで悩んでいる方は、読んでみてください。

発達障害の子どもの勉強の悩みについて

発達障害の子どもの勉強の悩みには、一般的には以下のような特徴があります。

(1)識字障害の悩み

発達障害の子供には、読むことに困難がある「読字障害」があります
識字障害には、以下のような点が見られます。

  1. 文章を読ませると、読みがたどたどしい。
  2. 文章のあらすじをつかむことができない。
  3. 行や文字をとばして読んでしまう。

したがって、読解や読書感想文には苦手意識があります。

(2)書字障害の悩み

あと、発達障害の子供には、書くことに困難がある「書字障害」があります。
識字障害には、以下のような点が見られます。

  1. 文章の内容を理解できても、自分で書いた字が読めない。
  2. 漢字の偏と旁が逆になる、例えば「頭」という字であれば、「豆」と「頁」が左右反対になってしまう、ということです。
  3. 文字がマス目の中に収まらず、はみ出てしまう。
  4. 授業で、板書をノートに写すのに時間がかかる。

 

(3)計算が苦手の悩み

発達障害の子供は、計算も苦手です。

  1. 数の大小がわかりません。
  2. 繰り上がり・繰り下がりを伴う計算が苦手です。
  3. 文章問題が苦手です。

 

発達障害の勉強悩みには、このように対応・工夫する

では、これらの悩みについて、工夫する点として何があるかというと、以下のような方法
があります。

(1)識字障害の悩みへの対策

まずは短い文章を読むことから始めましょう。

いきなり長い文章を読むことから始めるのではなく、短い文章を読むことから始めま
す。

読む時に、指でたどりながら読むようにすることで、自分がどこを読んでいるかがわ
かります。

また、1行分穴をあけたスケールを用意して、本や教科書に当てると、自分の読む行だけが穴から見えるので、飛ばして読むことの解消になります。

(2)書字障害の悩みへの対策

まずは、なぞることから始めましょう。

なぞり書きから始めて、決まった範囲内に文字が収まるようにします。次第に慣れて
きたら、偏や旁にも意識させながら書くようにします。

学校でノートに写すのに時間がかかる場合は、担任の先生に、板書事項をプリントにし
たものを配布してもらうなど、配慮をお願いすることをお勧めします。教師側の配慮も重要です。

(3)苦手な計算への対策

計算は、ゆっくりと丁寧に取り組ませるように心がけましょう。

計算問題数を少なくし、ゆっくり丁寧に取り組めるようにします。

もし答えがわからない場合は、答えを教えるのではなく、解答までの道筋をフォローすることで、理解できるようにします。

発達障害児には目標設定することが大事

上記の悩み・対策のすべてに当てはまることですが、「今日はここからここまでやる」という目標を設定することが大事です。

ゴールが見えないと、それだけでパニックになり、勉強どころではなくなることもあるからです。

目標を達成したら、まずは思い切りほめることが大事です。ほめられることで、自信が
付き、自己肯定感も増します。

発達障害児が目標達成したら、ポイントカードでご褒美を

次に、目標を達成したことが具体的にわかるために、ポイントカードのようなものを用意
します。

達成したらシール(子供がお気に入りのキャラクターものがあるとなお良いです。)を貼る、もしくはスタンプを押す、ことにします。

10個たまったらカラオケに行く、20個たまったらバイキングに行く、など、キリのいい枚数のところで、何かしらのご褒美を用意します。

これは「トークンシステム」というものです。

しかし、一つ気をつけなければいけないことがあります。目標を達成できない日があるかもしれません。その時は「シール1枚没収」といった、減点方式はとらないことです。

ペナルティを与えてしまうと、やる気をなくしてしまうからです。目標を達成できなかった場合は、「明日はがんばろうね」くらいの一言で十分です。

発達障害児の勉強の悩みを、なかなか解決できないときは

発達障害児の勉強に関して、一番の悩みは学習効果についてだと思います。

学習効果=テストの点数上昇、というイメージがありますが、

テストの点数が上がらないと、「うちの子は大丈夫なのだろうか?」と不安に駆られることがあると思います。

成果が一気に出るわけではないので、根気強く取り組んでほしいと思
います。

発達障害児に教える時のポイント

私の学校では、発達障害児用に、ユニバーサルデザインの要素を取り入れた授業が取り入れられています。

子供の学びを保証するよう取り組んでいます。具体的には、以下のようなことです。一部紹介します。

  1. 「1時間の授業の流れを示す」
    →ゴールがわかるので、安心して授業に参加できます。
  2. 「授業の前に、目標を確認する」
    →何を頑張ればいいかがわかるので、やる気が出ます。
  3. 「解き方がわかるよう、資料や教材を工夫する」
    →自信をもって課題に取り組めます。
  4. 「達成感のある課題を出す」
    →自分にもできる、という自信につながります。
  5. 「学習の振り返りができるよう、チェックリストを用いる」
    →わかった部分とそうでない部分がわかるので、自分の理解度を知ることができます。

 

また、子どもたちの集中力が途切れないようにするために、黒板や前面の掲示板には極力
余計な掲示物を貼らない、などの教室環境を作っています。

学校には特別支援教育コーディネーターが配置されています。「こんなことでもいいのかな?」という些細なことでも構いません。

相談に行くことに、ハードルの高さを感じるかもしれませんが、お隣さんの家に、お茶飲みに行くような感覚で、気軽に相談することをお勧めします。