医学部以外の学部・学科を卒業した後で、ある程度の社会経験を積んだ後に「やっぱり医者になりたい」との思いを強める社会人の方はいませんか?
実は私がそうでした。
都内銀行に勤務した後のことです。大学の同級生で大学院に進んで勉強をしている友人の姿に触発されて「やっぱり、私も勉強したい」という気持ちが強くなったのです。
一度きりしかない人生だから、思い切って、お医者さんを目指してみよう。病気で困っている人たちの力になれるなんて素晴らしい職業だから。
お医者さんになりたいという気持ちを抑えきれなくなった私は、思い切って医学部に編入学したのです。
そもそも編入学試験い合格できるのかな?という心配はありましたが、それ以上に心配だったことはお金のことです。
ある程度のお金は貯金していましたが、それでも医学部ともなると、特に私立大学の医学部となるとお金がもの凄〜くかかるイメージがあったので、とっても心配でした。
編入学することができる大学のことをたくさん調べました。
お金のこと、大学のこと、色々調べることで様々な不安が解消されましたし、前進するためのモチベーションの原動力にもなったのです。
こんな私も今では医学部の学生です。医学部に編入学するにあたり、有益となりそうな情報についてまとめてみたので、よろしければ読んでください。
医学部の編入学制度とは?
現在のところ、多くの医学部において編入学(学士入学)制度が導入されています。編入学制度とは、既に4年制大学を卒業者した医学部以外の学士の方を対象とすることが基本なのですが、他にも、
- 卒業見込みの方
- 4年制以上の大学に2年以上在籍し,62単位以上修得した方
- 短期大学・高専を卒業した方
- 専修学校の専門課程を卒業した方
に対しても、医学部への門戸を開いている大学があります。門戸が広くなっていますので、色々と調べてみることをオススメします。
編入学すると、大学1年生を飛ばして、医学部の2年次.3年次に入学することになる訳ですが、編入学することができる医学部は、結構多いのです。30程の大学で編入学制度を取り入れていると考えてください。
話に聞くところによると、編入学制度とは、アメリカの医学部養成システムを意識しているようです。
アメリカでお医者さんになるには、大学で4年間学んだ後に、さらに4年制のメディカル・スクールという大学院に進学することになります。4年生の大学を卒業した後に、医師になるための専門教育を受けるのですね。
以上が編入学制度についてのお話でした。では、編入学制度を利用して医学部に入学するにはどうしたらいいか見ていきましょう。
医学部の編入学制度の難易度は?
編入学制度は大変素晴らしい制度だと思うのですが、実際のところ合格して編入学するにはある程度の険しい道のりとなることは、あらかじめ覚悟しておいてください。
何故ならば、編入学試験の競争率は非常に高く推移する傾向にあるのです。合格率が高くなる理由としては、編入学試験は一般的に、
「募集定員が少ない」です。
5人とか、一桁の募集人員の医学部が目立ちます。医学部の中には1名のみの募集人員の大学部もあるのです。多くても募集人員は20名程となります。
編入学の募集定員が少ないこととは反対に、
医学部への編入学を志願する人の数は多いので、競争率は必然的に上昇します。
競争率の観点から見ると、医学部に編入学することは、一般的に難易度が高いと言えるのです。
「医学部」編入学試験に合格すると、何年生で入学するのか?
多くの医学部で大学1年生の時は、一般教養科目や基礎科目を学ぶことになりまして、医学部ならではの専門教育は、2年次以降から始まることになります。1年生の後半から実施される大学など医学部により様々な形態があるのですが、
いずれにせよ、医学部専門課程に合わせて編入学年度が決定されることが多いようです。
国立大学「医学部」編入学の募集人員と、入試スケジュール
国立大学「医学部」には、編入学制度を採用している大学が沢山あります。私立大学の場合には数校しか編入学できないのに対して、国立大学の場合では、編入学生を募集している学校が多いのです。
こちら↓が編入学制度を採用している大学の一覧です。
- 旭川医科大学 医学部医学科 10人 、1次選考=9月〜
- 北海道大学 医学部医学科 5人、1次選考=8月〜
- 弘前大学 医学部医学科 20人、1次選考=11月〜
- 秋田大学 医学部医学科 5人、1次選考=書類選考、2次選考=11月〜
- 筑波大学 医学群医学類 5人、1次選考=7月〜
- 群馬大学 医学部医学科 15人、1次選考=9月〜
- 千葉大学 医学部医学科 5人、1次選考=9月〜
- 東京医科歯科大学 医学部医学科 5人、1次選考=6月〜
- 新潟大学 医学部医学科 5人、1次選考=8月〜
- 富山大学 医学部医学科 5人、1次選考=5月〜
- 金沢大学 医薬保健学域医学類 5人、2次選考=9月〜
- 福井大学 医学部医学科 5人、1次選考=9月〜
- 浜松医科大学 医学部医学科 5人、1次選考=9月〜
- 名古屋大学 医学部医学科 5人、1次選考=8月〜
- 滋賀医科大学 医学部医学科 17人、1次選考=6月〜
- 大阪大学 医学部医学科 10人、1次選考=7月〜
- 神戸大学 医学部医学科 5人、1次選考=8月〜
- 鳥取大学 医学部医学科 5人、1次選考=9月〜
- 島根大学 医学部医学科 10人、1次選考=9月〜
- 岡山大学 医学部医学科 5人、1次選考=書類選考
- 山口大学 医学部医学科 10人、1次選考=10月〜
- 香川大学 医学部医学科 5人、1次選考=6月〜
- 愛媛大学 医学部医学科 5人、1次選考=7月〜
- 高知大学 医学部医学科 5人、1次選考=7月〜
- 長崎大学 医学部医学科 5人、1次選考=9月〜
- 大分大学 医学部 10人、1次選考=書類選考
- 鹿児島大学 医学部 10人、1次選考=10月〜
- 琉球大学 医学部 5人、1次選考=5月〜
- 奈良県立医科大学(公立)
大学によって募集人員も、入試スケジュールもマチマチです。正確な情報は必ず大学に資料請求して確かめる必要があります。
何よりも一番大事なことは「出願期間」を確認することですから、医学部への編入学に興味を持ったら、早め早めに動くことが大事です。一年に何度もチャンスはありませんから、動いたもの勝ちです。出願期間は一番最初に確認しておくことです。
私立大学「医学部」編入学の募集人員と、入試スケジュール
私立大学「医学部」で編入学試験を実施している大学はごくごく少数です。2018年度において編入学制度を採用している医学部は、以下の通りです。
- 岩手医科大学 医学部医学科 7名、1次選考=2月〜
- 北里大学 医学部医学科 若干名、1次選考=1月〜
- 東海大学 医学部医学科 20名、1次選考=5月〜
- 金沢医科大学 医学部医学科 5名、1次選考=9月〜
私立大学の中では、東海大学医学部の募集人員が多いですね。
国立大学「医学部」編入学の選考方法(試験科目)
編入学試験を実施している国立大学医学部に出題される試験科目の概要です。
- 旭川医科大学 医学部医学科 生命科学、英語、面接
- 北海道大学 医学部医学科 生命科学、課題作文、面接
- 弘前大学 医学部医学科 基礎自然科学、数学、TOEFL-iBTm面接など
- 秋田大学 医学部医学科 書類選考、生命科学、小論文、面接
- 筑波大学 医学群医学類 書類選考、英語、数理系、口述試験
- 群馬大学 医学部医学科 書類選考、小論文、面接
- 千葉大学 医学部医学科 書類選考、英語、科学、小論文、面接
- 東京医科歯科大学 医学部医学科 諸科目、英語出題、面接
- 新潟大学 医学部医学科 科学、TOEIC、面接、書類選考
- 富山大学 医学部医学科 試験、課題作文、面接、口頭発表
- 金沢大学 医薬保健学域医学類 書類選考、科学、TOEFL-iBTm面接など
- 福井大学 医学部医学科 書類選考、自然科学、面接
- 浜松医科大学 医学部医学科 生命科学、英語、小論文、面接
- 名古屋大学 医学部医学科 英語、自然科学、小論文、面接
- 滋賀医科大学 医学部医学科 書類選考、理系科目、英語、小論文、面接
- 大阪大学 医学部医学科 物理、科学、英語、生命科学、口述試験
- 神戸大学 医学部医学科 書類選考、生命科学、英語、口述試験
- 鳥取大学 医学部医学科 書類選考、基礎科学、英語、面接
- 島根大学 医学部医学科 書類選考、英語、総合試験、面接
- 岡山大学 医学部医学科 書類選考、生物、科学英語、面接
- 山口大学 医学部医学科 自然科学、小論文、面接
- 香川大学 医学部医学科 総合問題、TOEIC、書類選考、面接
- 愛媛大学 医学部医学科 英語、総合問題、面接
- 高知大学 医学部医学科 総合問題、英語、面接
- 長崎大学 医学部医学科 生命科学、英語、書類、小論文、面接
- 大分大学 医学部 書類選考、総合試験、英語、面接
- 鹿児島大学 医学部 書類選考、学力試験、面接
- 琉球大学 医学部 小論文、自然科学、面接
- 奈良県立医科大学(公立) 書類選考、英語、数理、面接
私立大学「医学部」編入学の選考方法(試験科目)
編入試験を実施している私立大学「医学部」の試験科目の概要です。
- 岩手医科大学 医学部医学科 書類選考、学科試験、面接
- 北里大学 医学部医学科 英語、学科試験、面接、論文、書類
- 東海大学 医学部医学科 書類選考、英語、適性、面接
- 金沢医科大学 医学部医学科 英語、数学、小論文、面接
学校案内や願書は無料で取り寄せる事ができます。早めに手元に置いて大学がどんな学生を求めているのか知ることは大事です。
特に小論文のある大学や書類の提出が多く要求される大学では、早めに大学の建学精神などをチェックしておきましょう。