今回は現在の偏差値が60台の中学生が偏差値を70に上げる方法をお話します。
偏差値を70に上げると書きましたが、正確には「偏差値70の高校」に合格する方法です。
受験直前まで(学習塾の模試などの)偏差値は70に上がらないかもしれません。
でも大事なことは「志望高校に合格すること」です。
模試の偏差値が70に上がらなくても
偏差値70の高校に合格するための具体的な勉強方法の話をしていきましょう。
偏差値65の学力レベル
まず偏差値60台の学力レベルを確認してみましょう。
例えば偏差値65だと
- 学校にもよるが中学校の成績では30番以内。
- 公立中学校だと成績は「5」が多い(「4」もある)。
- 公立高校の上位校の合格レベル
というイメージかと思います。
私立高校を受験する場合には中堅校から上位校を受験することが多いでしょう。
それなりに勉強を頑張ってきた、勤勉で優秀な中学生です。
偏差値70の学力レベル
では、目標とする「偏差値70の学力」はどれくらいのレベルでしょうか?
偏差値70だと
- 学校にもよるが中学校の成績は5位以内。
- 受験勉強している中学生の中でもトップクラス。
という学力イメージでしょう。
偏差値も70を超えるとなると、成績をあげるための学習難易度は、偏差値65〜70の学力レベルと別次元の世界になります。
公立中学校の授業だけでは到達できない学習レベルです。
中学生が独自の学習で偏差値70を超えることは至難の技でしょう。
現在の偏差値が「60〜69」の中学生は、すでにご家庭のサポートがあって、学習塾に通っているケースが多いと思いますが、
偏差値70の高校に合格するためには
学習塾における勉強に加えてさらにプラスαの学習が必要となることを自覚する必要があります。
偏差値65から偏差値70へ 違いは?
偏差値65の受験生の現状
偏差値65の受験生は基本的な学力は、既にマスターできています。
例えば、学校のテキストに書いてある基本事項については、
- 自分の頭で理解している。
- 人にも説明できる。
- 自分でまとめノートを作ることもできる。
- 問題も解くことができる。
このように、学校レベルの基本的事項については、高いレベルでマスターしているのが偏差値65の受験生の特徴です。
偏差値70の受験生のイメージ
一方、偏差値70の受験生は、基本的な学力に加えて更に応用力を持ち始めています。
応用力とは:
マスターしている基本事項を使って自分の頭と手で考えることができる能力
です。
例えば、学力が高い子供が受ける試験問題には
(1)出題者が「何を聞いているのか」すぐには分からない問題
が多数見受けられます。
一見すると、出題者の意図や、問題の解き方が不明確な問題です。
出題者の質問内容がわかりさえすれば、既存の知識を吐き出すだけで正解にたどり着くことができると言う問題です。
マスターしているはずの基本的事項を、実際に使いこなせるレベルに練り上げていくという、地道な継続学習が必要になります。
また試験問題には
(2)「質問内容は分かるけれど、基本事項を当てはめても解くことができない」
そんな問題も出ます。
基本的事項をマスターしていて、基本的な理解をそのまま問題に当てはめてみても、1回では正解にたどり着くことができない問題です。
そのような応用問題では解法を複数組み合わせてみたり、仮説を立てて見たり、自分なりのトライアンドエラーを繰り返しながら正解にたどり着くという作業をしなければなりません。
このように試行錯誤が必要となる問題は、特に数学の問題に多く見受けられます。
偏差値65から偏差値70の違いは、基本的な学力に加えて更に応用力を持ち始めているか?という点が異なります。
(1)出題者の意図が不明な問題に対して、どのように対処するか?
(2)試行錯誤が必要な問題に対して、どのように対処するか?
このような応用力の有無が偏差値65と70の違いなのです。
もっとも偏差値70レベルの高い学力を有する中学生でも応用力を完全にはマスターしきれていません。
完全にはマスターはしていないけれど、対処するように努力をしている。その学力レベルのお子さんは偏差値70の学力が身についています。
これが偏差値70の学力の正体なのです。
上記(1)のように、出題者に意図が不明な問題に対しては、問題文章を国語的に読み解くことができれば、対処することができます。
この学力は国語の読解力とも関連します。そもそも何を聞かれているのか分からなければなりません。
読解力を身につけるトレーニングも必要になります。
偏差値70に上げるために必要なこと❶
偏差値を70に引き上げるためには、繰り返し反復継続して、基本学力を底上げしてください。
偏差値が60程度の中学生であれば、確かに基本的な学習内容を既にマスターしているはずです。
でも、それでは足りません。
さらに基礎力に磨きをかけるのです。
「何を今更…」
「そんな当たり前のことを…」
と思う方も多いかもしれませんが、
基本を何度も繰り返して勉強していく中で必ず新たな発見が出てきます。
新たな発見を深化させて理解の輪を広げていくことが大事なのです。
また繰り返して学習する中で新たな疑問点が必ず出てきます。
反復学習の中で発見した疑問点は、偏差値をあげるための宝物です。
疑問点を解消させるために「先生の解説を聞いたり」「解説本を読んだり」と行動することになるでしょう。放置せずに徹底して疑問を解決し、理解力を深めてください。
繰り返しますが、
基本学習は反復継続することがポイントです。
「野球の素振り」と同じように何度も繰り返すことが非常に大事なのです。
「分かっている」「出来ている」と思っているときこそ危ないです。
そんな時ほどもう一度学習しましょう。
ただ基本学習は意外と労力や負荷がかかります。
自学自習することは基本であり、もちろん大事です。
しかし、独学での勉強は「単調になるし、飽きてしまいます」。
強い意志がないと継続は難しいですし、高いストレスがかかります。
予算との兼ね合いが合うならば、モチベーションを上げながら勉強を継続できるように、家庭教師の先生にも家庭学習のサポートをお願いすると良いと思います。
偏差値70に上げるために必要なこと❷
偏差値を70に引き上げるためには応用力を磨く学習も重要になります。
多くの皆さんは学習塾や通信教材も使っていて応用力の勉強をしているつもりになっているかもしれません。
ここで勘違いしてほしくないのは、
応用力の勉強とは自分の手と頭を使って考え抜くことです。
すでに学習塾に通っている方は、積極的に自分の手と頭を使って考え抜く学習を心がけてください。
自宅で学習するときにも、既にマスターしている基礎力をベースに手と頭を使って考え抜きましょう。
その訓練として
「志望高校」と「併願する公立高校」の過去問題集を使うことをお勧めします。
過去問は何度も解きましょう。
- 何回も間違う問題がある場合
- 基礎力だけでは解けない問題がある場合
には、自分には応用力が不足していると考えてください。
まずは自分の頭と手を使って「どうやったら解けるのか?」ということを考え抜いてください。
解説のページを読み込んだり、教材を探したり、試行錯誤しながら応用力を磨いていくのです。
過去問を解くときには解説部分が大事です。
過去問解説を丁寧にしてくれる教材を使いましょう。
学校別の過去問集を準備することは合格に必須です。
特に志望高校の受験対策については過去問が大事です。
できれば、先生に個別にマンツーマンの学習指導を受けることができる勉強体制を構築することが重要です。
- 応用力は過去問を解くことで鍛えること。
応用力を身につけて志望校の偏差値70に上げていきましょう。
偏差値を70に上げる具体的方法(合格者の体験談)
では具体的には偏差値を70に上げるためにどのように学習をしたら良いのでしょうか。
今回は、
偏差値63から偏差値71に成績をあげることに成功した先輩受験生のお話をご紹介します。
現在高校1年生です。直前期に偏差値を71にまで上げる事ができました!
中学校の学校の成績は良かった方です。
公立高校ならこの地区で一番良い学校に合格できる自信はあったのですが、どうしても入学したい私立高校がありました。
その私立高校の偏差値は71でした。
中学2年生の夏から学習塾にも通ってきてそれなりに勉強を頑張ってきたのですが、中学3年生の9月で偏差値が63でした。
偏差値があと少し足りない・・・
学習塾の先生にも「頑張ろうね」と励まされたのを覚えています。
けれど私なりに勉強をしてはいたので、このままではいけないと思い勉強方法を変える事にしました。
具体的には、勉強量を増やすというより勉強の質を高めることにしました。
また受験まで半年も切っているので、あれもこれも手を出せません。
そこで
- 基本を復習すること
- 過去問を解くこと
この2つに絞ることにしました。
基本を復習するときには、問題を解いてアウトプットすると同時に基本事項に立ち返って「自分で自分に説明してみる」という勉強を繰り返しました。
声に出して自分に説明してみると、説明が上手くできないところは理解があいまいだったり足りないという事が分かりました。
自分で自分にうまく説明できなかったところや、問題を解くときに間違った箇所についてはノートにまとめ直す勉強をしていました。
直前期に見直しができるようにするためです。
まとめノートを作るときには、
- 後で見直したときに一目で分かるようにした。
- よく間違う問題用に間違いノートを作って、解き方と、間違いポイントをまとめておいた。
といった工夫をしました。
このまとめノートは入試直前、本当に役に立ちました。
過去問は志望校の過去問集を、ひたすら解いていました。
ただ解いているだけだとメリハリもないので、「単元別」や「年度別」など視点を変えて何度も解きました。こうすることで出題傾向を体に覚えさせる事ができたと思います。
ただし過去問題集の解説は分かりづらいこともあります。そこで私は複数の過去問集を使っていました。
複数の過去問本の解説を読んでも分からないことについては、自分でも頑張って調べたりしていたのですが、どうしても解らないことは家庭教師の先生によく質問していました。
過去問の解き方も、家庭教師の先生にアドバイスをもらいながら、まとめノートに書いていきました。
家庭教師の先生は、優しくて、やる気を引き出してくれる先生だったので、モチベーションの維持にもつながりました。
解っているはずだったことが実はあいまいな理解だったと気付いたり、もっと奥深い内容だったんだと気付いたり、目からウロコでした。
間違った理解をしていることにも気がつくことができて良かったと思います。
結局、私の場合には、良い家庭教師に巡り会えたことが合格の秘訣だったと思います。
理解も深まったし、何より直前期にさっと見直すことができたのが良かったです。偏差値71の志望校に合格できたのは先生のおかげだと思います。
直前期には、
先生の熱気を感じ取れたし、受験直前期には先生に励ましてもらうことで精神的にも落ち着けました。直前期におそってくる不安に打ち克つこともできたのです。
だから高校入試当日も自信を持って受験することができました。
中3の9月で偏差値63をとった以来、学習塾の模試を受けていなかったので、入試の直前に自分の偏差値がどれくらいまで上がっていたのかは分かりませんでした。
(家庭教師の先生も「直前期の偏差値は関係ないから模試は受けなくて良い」と言っていました)。
大事なことは過去問を解くことだと思い、自分で時間を測って解いていました。
中3の9月に偏差値63→偏差値71の私立高校に合格
志望高校に入学できたので本当に嬉しかったです。
基本を繰り返したこと、過去問を解いたこと、まとめノートを作ったことは、今振り返っても「合格に直結したなあ」と感じています。
今高校1年生ですが、やはり憧れの志望校だったので毎日が楽しいです!
偏差値アップの秘訣は家庭教師
既に学習塾に通っている場合には、さらに「家庭教師なんて…」と言うご家庭が多いと思います。
確かに、
「学習塾に通って」
「家庭教師も頼む」
と言うことは、やりすぎ感もあります。
下手な家庭教師に頼むと、勉強に追われるだけで成績が上がらないと言う不安もあります。
しかし、経験のある優秀な先生に依頼できれば、効率よく成績を上げることができるように導いてくれることでしょう。
受験直前期だけでも構いませんが、できることならば、最後まで責任感を持って学習指導してくれる家庭教師を選ぶことが大切です。
昨今では、家庭教師の費用はそれほど高額ではないので、最後の一押しとして、家庭教師を利用することを検討すると良いと思います。
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成績を上げるには秘訣があります。
「家庭教師に見てもらうこと」で格段に学力UPします。
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