上位校以上の私立高校を志望校としているお子さんが、受験勉強するときに注意しておくと良いことを整理しています。
効率的に合格するための方法です。
私立高校の上位校・難関校とは?
私立高校は全国に沢山の学校があります。
其々の高校は個性があり、また入学選考のときに必要となる学力レベルにも差があるのですが、
偏差値を基準にすると、受験する高校を選びやすくなるでしょう。
偏差値をベースとして、高校を入試難易度別に5つに分類してみました。
- 難関校(偏差値73〜)
- 上位校(偏差値63〜)
- 中堅校(偏差値56〜)
- 一般校(偏差値55以下)
- 基礎力校
「難関校」や「上位校」ともなると、入学希望する中学生は学力レベルが高く、受験者数も多くなることもあり、競争率が高くなる傾向にあります。
入試で出題される問題も難しくなりがちですから、高校受験勉強対策をしっかりと行う必要があるのです。
ちなみに、子供の受験には、
- 「中学受験」
- 「高校受験」
- 「大学受験」
という3つの受験がありますが、高校受験が一番競争が激しいと感じています。
受験対策はしっかりと行う必要があるのです。
高校受験、親が出来ること
中学受験と高校受験の比較をしてみましょう。
「中学受験」は、『親の受験』とも言われるように、受験に対する親の意識が合否に影響を与えるのですが、
「高校受験」は、『中学生自身』の意識が合否に大きな影響を与えます。
高校受験への影響を「10」と考えた場合には、
「7割」は中学生自身のやる気が、
「3割」は親の意識が、
高校受験の合否に大きな影響を与えるのです。
親の意識が影響するこの「3割」の部分は、
親が子供のために、
- 学習環境を整えてあげたか、
- 勉強習慣をつけてあげたか、
ということです。
高校受験においては、親が子供の為にできることは限られています。
- 勉強に関心を持てるような体験をさせてあげられたか。
- 勉強に興味を持つ機会(きっかけ)を作ってあげられたか。
- 効果的な学習環境や、学習教材を準備してあげられたか。
という親の意識的な行動が、高校受験の合否の分かれ道となります。
子供のやる気自体は、皆それ程変わらないことが多いため、子供の能力もそれ程変わらない場合には、
「親の受験に対する意識」がどれだけ高かったのか?
という点が、
高校受験の合否に大きく影響することが実際なのです。
私立の上位校・難関校を受験しますか?
上位校・難関校は、通常の中学校の授業よりも高度な学力レベルが必要となるので、
上位校・難関校への入学を考えているご家庭では、早めに受験対策勉強に取り組む必要があります。
中学校に入学したら、早期の段階から、
・私立高校を受験するのか?
・上位校以上の合格を目指すのか?
ということを決めてください。
出来れば、
休みの機会などを利用して、受験を考えている高校の下見に行ってみてください。
実際に見学すると、
「やっぱりいい高校だ」とか、
「イメージと違った。」とか、色々と感じるものです。
幾つか見学するうちに、
「この高校に入りたい」と子供が思う学校が出てくるものです。
実際に高校見学することで、子供のやる気が高まるものです。
志望校が明確になると、志望校に合わせた受験対策が出来るので、合格へに近づくことが出来るのです。
上位校・難関校向けの高校受験勉強法の特徴は?
上位校向けの高校受験勉強法に必要となるのは、
❶「基本」
➕
❷「プラスα」
➕
❸「応用力」です。
❶「基本」についての解説
高校受験において、そもそもの土台として必要となるのは、学習レベルは「基本的事項」を習得しているか?ということです。
上位校以上の高校を志望している中学生であれば、基本はほぼ身についているでしょうが、
基本力は「反復継続」の賜物です。
「反復継続」の学習を辞めたときに、基本力も落ち込むので、日頃から基本の勉強を疎かにしないようにしてください。
基本とは、中学校の学習範囲を「正確に理解しているか?」ということです。
書いてある内容や、話しの内容が、
- 正解なのか?
- 間違っているのか?
ということを判断できる力をいいます。
試験形式に置き換えてみると、
「マークシート問題」を解ける力
というイメージを持つと良いと思います。
自分で文章を書いたり、人に口頭で説明することは出来ないけれど、
文章を読んだり、人の説明を聞いたときに、
「そうそう」
「いや、それは違うな〜〜」
ということが判断できる力のことを指します。
学校の定期試験でいうと、一般校(偏差値55以下)の学力レベル。
公立中学校の成績だと「2〜3/5段階」程度というイメージです。
❷「プラスα」についての解説
プラスαとは、理解した基本事項を正確に使いこなす力のことです。
理解した内容を、
「自分の言葉で説明できるか」
「自分の言葉で、論理的に作文できるか」
ということです。
上位・難関の私立高校を受験する場合には、基本力を身につけていることに加えて、
さらに、
中学校の学習範囲(基本的事項)を「正確に」、自分の力で「表現(説明)」できるか?ということが、合格の必要最低条件になります。
入試当日の入学試験の本番で、
『学習範囲を説明できること』
『弱点箇所を明示できて、立てた対策を実践できていること』
受験との関係では、ここまで出来ていることが必要になるのです。
このプラスαの力は、中学校の授業だけでは身につけることが出来ません。
プラスαの力が必要である難関高校受験を目指すお子さんは、学校の勉強だけでは足りないのです。
だから親としては、子供の学習環境を整えてあげる必要があります。
多くの方は「塾」に通うことが多いと思いますが
時折、お子さんが自ら独学勉強をして、私立高校の上位校以上に合格するケースもありますが、「稀」なケースです。
必ずしも塾に通えば良い物ではありませんが、
「通信教材」でも「オンライン家庭学習」でもなんでも良いので、学習の道しるべとなる勉強ツールを子供に提供してあげることは必須と考えてください。
塾に通っている場合でも、家庭でも子供の学習を見守ってあげることができる環境づくりを心がけてください。
小さなことですが、
- リビング学習などで、精神的なサポートをする
- 勉強サポートのために、学習管理できる体制を作る
- 勉強内容の質問ができるように、添削ツールや質問できる先生を確保する
ということは、非常に重要なことだと思います。
多くの中学生は、親に学習環境を整備してもらい、何らかの形で先生に学習サポートしてもらう勉強環境づくりが大切だと考えておきましょう。
学習環境を整えた上で、入試直前は、以下の状況になっていることが大事なこと。
- 間違った問題を原因分析して、二度と間違えないようになっている。
- 学んだことのポイント、間違いポイントを的確に把握できるようになている
- ポイントは試験直前に見直せる形で、分かりやすく再現可能になっている。
入学試験当日に、今まで学習した内容を、スムーズに吐き出せるようになっていることが、とっても大事なことなのです。
勉強してきた自分の学力の「100%」を試験当日に発揮できるような工夫をしていること。
これがプラスαの力の本質です。
ここまで出来ていれば、学校の試験はほぼ満点。成績は「5」
偏差値65〜70程度の高校にも合格できる実力となっているはずです。
❸「応用力」についての解説
応用力とは、基本的事項を「❶正確に理解」した上で、自分の力で「❷表現・説明」できる力を身につけた後の話となります。
上記❶❷の基礎力を身につけるためには、
- 繰り返し繰り返し、
- 何度も間違えながら、
基礎的な学習内容を体と頭に基本を刷り込んでいくことが必要となります。
例えば、野球のバッティングの素振りや、テニスの基本練習などをイメージすると良いでしょう。
応用力とは、そのようにして身につけた基本の力を使って、あらゆる問題に対応できる力を言うのです。
「何だか難しいことを聞いている問題」
「何を聞いているのかよくわからない問題」に対して、
自分が持っている基本学力をベースにして考えて、論理的に答えにたどり着く力を言うのです。
例えば、野球のバッティングでいうと、
『予測不能な変化球に対応する力』とか、
『テニスでもあらゆるボールを打ち返す力』
をイメージするといいでしょう。
応用力は、何度も問題を解くことでしか身につきません。
❶基本の学力
基本的事項を正確に理解することは、知識を「インプット」する学習で身につきます。
❷プラスαの力
基本的事項を表現・説明することは、インプットした知識を「アウトプット」することで身につきます。
❸応用力
応用力は、基本の理解・表現/説明の力を基盤として、一見して、今ままで習ったことがないような問題や、何を聞いているのか不明な問題に対して、自分なりの論理で答えを導き出す努力をすることで身につくのです。
応用力は、私立高校の難関高の合格をするために必要な力です。
応用力を身につけるためには、自分の頭で考える機会や環境をたくさん作るといいのです。
「自分で考えた思考力が正しかったか?」
「改善する点はないか?」
「どこが間違えたか?」
ということを、先生に確認してもらってアドバイスをもらうことで身につくのです。
だから、
- 問題を解く機会があって、
- 先生の解説を聞けて、
- 先生に質問できる
そんな学習環境を整えてあげることが大事になります。
勿論、
問題を解くことは、自分でもできますし、
解説だって、解説本を複数用意して、比較検討しながら自分の頭で考えることもできます。
自分の力で応用力を身につけることはできます。
ただ、自分の力で応用力を身につけることは、非常にエネルギーがいることですから、少しでもお子さんの負担を減らして上げたい場合には、なるべく負担が減る学習環境を整備してあげると良いと思います。
先生に質問出来る機会だけは、なるべくお子さんに作って上げたら良いと思うのです。
以上から、上位校・難関校向けの高校受験勉強法の特徴としては、
基本的事項を「正確に理解」して「自分で使いこなす(表現・説明)」ことが必要最低条件となります。
難関校の場合には、さらに「応用力」を身につけることまでもが求められるのです。
基本学力と応用力の身につけ方
私立上位校以上を受験するご家庭のお子さんは、普段から学習する習慣は身についていることでしょう。
ついつい応用力をつける勉強に目が行きがちですが、基本学力をつけるコツコツ学習も非常に大事です。
基本的事項を理解する勉強も必ず、絶えず反復して行うようにしてください。
反復継続した基本の勉強をした上での話ですが、
応用力を身につけるためには、「試験」を受ける機会を複数持つことが必要になります。
- 学習塾に通っているのであれば、学習塾の試験を利用して、
- 学習教材を利用しているのであれば、学習教材も利用して、
- 家庭教師についているのであれば、家庭教師の先生に指示を仰いで、
自分で勉強する時には、志望校の「過去問」を利用して、日常的に「試験」問題を解くようにしましょう。
試験問題を解いた後には、解説をたくさん読みましょう。
先生に解説を受けることができる機会があるのであれば、先生の解説を聞きましょう。
何度も何度も解いて、解き方を頭に刷り込ませんてください。
例えば、難しいボールを打ち返す練習をする、野球のバッターや、テニスのプレーヤーと同じです。
実践を多く積むことが、応用力を身につける方法なのです。
志望校の高校入試過去問を解くと何かいいことあるの?
高校受験勉強法としては、志望高校の過去問がキーポイントとなります。
志望校の入試問題には、繰り返しチャレンジしてください。
何度も解いてください。
なるべく、入試本番と同じ時間設定を設けて、入試問題全体を解いてみるようにしましょう。
- 志望校で出題されている問題は、どの範囲か。
- 問題を解くためにはどの程度の応用力が必要か。
ということを分析するのです。
過去問は繰り返し出題されます。
知っている人は知っているけど、知らない人はまるで知らないことですが、確実に過去問と同じ問題が、次回の入試でも出題されます。
「同じ考え方で解ける問題」
「周辺問題」
必ず、過去問を解いておくと、いいことが沢山あるのです。
過去問は、志望校からの合格メッセージであることを理解しましょう。
・次回以降の出題イメージはこんな感じですよ。
・過去問題を解ける人に入学して欲しいと思っています。
・過去問題を解けるような勉強をしてください。
というメッセージを発信しているのです。
高校の先生は、入試データを分析しています。
- 過去に〇〇という問題を出題した
- 〇〇という問題に正解できた中学生は、大学入試や高校生活においては□□という結果を残した。
- 〇〇という問題が解ける生徒は、良い生徒ある可能性が高い。
- データの分析結果に基づき、今年も〇〇と同じ問題を出してみよう。
高校の先生も、客観的に説明できる分析結果に基づいた方が、安心して合格者を選抜できますからね。
とりわけ、私立高校の上位校以上では、過去問と同じ問題が出される傾向が高いと思います。
だから、志望する学校の入試問題を解くべきです。
「早い時期から繰り返し解いてみること」
「解説も利用して、考えた方を学ぶこと」
過去問を使った受験対策をすることは、私立上位校以上に合格するためには、必須です。
一番大事ことは、
「過去問」で解いてみて、間違った分野の問題を徹底的にマスターすること。
その分野に絞った勉強ができる学習ツールを探して、間違った分野を得意分野にしてしまうことが大事です。
できれば、先生に質問できる体制が良いでしょう。
一番良いのは、
「文章で先生に質問」して
「文章で先生に回答」してもらうこと。
先生に質問する時に、文章で質問することは大事なこと。
受験生は、
「自分が解らないことは何か?」ということを考えるので非常に勉強になります。
また、人に伝える文章力も身につくので、効果的です。
先生から回答を貰う際にも、先生の方も、よく調べて判りやすく回答することが可能です。
「過去問で間違った問題」は、過去問分析本で回答を分析して、
間違った問題を潰す時には先生に質問できる学習ツールを利用することが良いでしょう。
苦手科目と得意科目はどちらを伸ばすべき?
得意科目を伸ばすこと
苦手科目と得意科目がある場合には、
苦手科目を潰す勉強をするべきか、得意科目を伸ばす勉強をするべきか、悩むこともあるでしょう。
先生によっては、「苦手科目を潰しなさい」というアドバイスをする方もいます。理由は色々あるでしょうが、
私の意見は、
「得意科目を徹底的に伸ばしましょう」です。
苦手科目の中でも、少しは興味がある分野があるかもしれません。
少しでも興味がある分野があれば、
「興味がある分野」を徹底して鍛えましょう、です。
人は自分が楽しいことをやっている時に、能力を発揮します。
誰しも「知らないうちに時間が経っていた」というように時間を忘れて熱中できることがあると思います。
時間を忘れて熱中できる。能力を伸ばす上でも、これ程凄いことはありません。
勉強科目や、学習分野の中で、時間を忘れて熱中できるようなことがあれば、絶対にその勉強を徹底して伸ばすべきです。
多くの場合、「得意科目」の勉強だったり、「興味分野」の勉強であれば、(時間を忘れて)熱中できる勉強に近いものだと思うのです。
学習効果をあげる上でも、「得意科目」をさらにブラッシュアップさせることをオススメしています。
苦手分野も耐え忍ぶこと
得意科目を伸ばすべし、というお話をしました。
好きな勉強、熱中できる勉強をするべき、という結論に変わりはありません。
とはいえ、
志望高校にどうしても入学したい!というお子さんお希望を考えた場合には、得意科目だけをやっていたはどうしても合格が難しい。そんな場面も出てくることがあると思います。
合格との関係で、どうしても苦手分野の勉強もしなくてはいけないという時には、苦手分野の勉強もするようにしてください。
特に「英語」と「数学」に限っては、苦手だとしても徹底的に得意になるように頑張って勉強してください。
苦手分野の勉強をする時には、注意するべきことがあります。それは、少しでもお子さんが勉強に熱中できるような要素を取り入れるということです。
・苦手科目の中でも、興味がある分野の勉強をさせたり、
・面白く学べる教材を使ったり、
・先生のサポートがある学習スタイルを取り入れたり、
高校受験にあたって苦手科目の勉強をする際には、ご家庭でお子さんの学習環境を整えてあげる必要性がか高まるのです。
苦手分野について、お子さんに受験勉強させる必要がある場合には、ご家庭で子供が勉強に集中することができるように、サポートしてあげる必要があります。
高校受験対策はいつから始めるべき?
遅くとも「中学2年」の夏から始めましょう。
上位校以上の私立高校を目指すお子さんたちは、中1または中2の初めの頃から、学習塾に通ったりして普段から勉強していることだとは思うのですが、
お子さん自身の学習意識は、出来れば中学2年生の夏の前には高校受験を意識して欲しいです。
遅くても中学2年の夏の間には私立上位高校を受験することに、意識を向けて欲しいと思います。
ご家庭で無理やり高校受験勉強させることは逆効果なので避けて欲しいのですが、お子さんが思い立ったらすぐに高校受験に向けた学習に集中できるように、学習環境を整えてあげることが大事ですね。
私立難関校に向けたオススメの学習教材
私立高校の上位・難関校を受験する「基礎力」を養成するために効果的な学習教材を選んでみました。
• 何度でも繰り返して学習できます。
• 得意科目については、先取り学習も可能です。
• 隙間時間に学習できるし、応用問題に疲れた時の息抜きにもなります。
ポイントを抑えた解りやすい授業なので安心できます。
お子さんの勉強のやる気を伸ばしてあげたり、時には勉強に疲れた時でも応援サポートしてくれる学習環境選びも大切なことなことです。
高校受験はお子さんも、ご両親も大変ですが、誰もが通る道です。
お子さんにとって最善な方法を選んで、合格を勝ち取ってください。
お役に立てれば嬉しいです。