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中学校不登校の場合、定期テストは受けなくてもいいのか?
中学校を不登校状態でも、定期テストは
「できれば受けた方がいいです。」
不登校の状態で「定期テスト」だけでも受けに学校に行くことはとてもしんどいことだとは思いますが、出来れば定期テストだけでも受けた方がいいと思います。
なぜなら、定期テストは先生たちが不登校をしている生徒の成績を付ける為の数少ない材料になるからです。
普段から学校に行ってないと先生たちが生徒の成績を付ける為の判断材料がとても少なくなってしまいます。
私自身中学校不登校の経験があるのですが、3年間全く学校に行かず、定期テストも受けずにいたら私の成績表には1すらつけてもらえず完全白紙の成績表しか受け取ることが出来なかったからです。
この話を聞いた人の中には「普段から学校に行ってない上に勉強もしていないから定期テストだけ受けに行っても無駄だ」と考える人もいるかもしれません。
当時の私がそうでした。
しかし「オール1」と「オール白紙」では大部違うのです。
1さえついていたら、それはその人の成績、内申点として高校受験等で扱ってくれますが、完全なる白紙は高校受験しようともそもそもの内申点にあたるものがないので受験資格すらないことになってしまいます。
今は不登校で高校受験なんか全く考えられないという人も、中3生になればもしかしたら全日制高校を受験してみたいと思うかもしれません。
高校進学したくなった時に成績表に1さえついていれば、何かしらの数字さえついていれば受験は可能です。
私のように白紙の成績表をもらってしまった場合、高校選びは必然的に内申点を考慮しない高校しか受けれなくなります。
ここまで厳しいことを言いましたが、定期テストだけでも受けにいってみるのは心の元気が溜まってからでもいいと思っています。
「1科目だけでも受けに行ってみようかな」と思えた時でいいと思います。
無理して学校に行って、学校に対する拒絶反応を強めてしまっては元も子もないですし、何より本人の精神的負担が大き過ぎると思うので。
無理しない程度にちょっと気が向いたら1科目だけでも受けに行ってみてください。
不登校の状態から定期テストだけ受けに行くにあたって成績、点数は全く気にしなくていいです。
もし受けに行けたのなら、定期テストだけでも受けに行けた自分を褒めてあげてください。
中学不登校▶︎定期テストを受けない場合、成績・内申点はどうなるのか?
不登校児が定期テストを受けない場合、対応は学校によっても異なりますが、
「最悪の場合、全く評価をもらえないことがあります」
これは私の実体験なのですが、私は中学3年間定期テストも受けずに不登校をしていました。
学校からは「成績を付ける為の判断材料が全くない」ということで、成績表には1すら付けてもらえず、全ての欄が白紙の成績表を受け取ることになりました。
全く白紙の成績表だったので、私の内申点は0ということになります。
こうなってしまえば、高校受験の際に受けることが出来る高校というのは非常に限られてしまうのでとても苦労しました。
私が通っていた中学校は勉強にとても厳しく、その上、不登校に非常に冷たい学校でした。
不登校をしている間の精神的、学習的フォローというのも全くなく完全にほったらかしにされていました。
このように厳しい学校に通っていたので私は成績表に1すら付けてもらえないという対応を取られたのかもしれません。
全ての中学校がこのような対応をとっているとは思えません。
学校によっては成績を付ける為の判断材料が全くなくても何かしらの点で評価し、決して良い点ではなくとも内申点を付けてくれる学校もあるかと思います。
これは保護者の方へのアドバイスになりますが、もしお子さんが不登校になってしまったら、又長引いてしまっていたら、早めに学校に相談して、不登校の場合の内申点の扱いはどうなるのかを聞いておいた方がいいと思います。
また不登校というだけで理不尽な対応を取られてしまう場合には、学校側に理解を求める為に「学校の勉強以外で何か評価を付けてもらえる判断材料はないか?」を本人、保護者、学校の先生と一緒に考えていくといいと思います。
私が聞いた話では、
とある中学校では、不登校の生徒の成績を定期テストなどではなく、自宅で独自に勉強したノートなどを提出することで定期テストを受けれなくても成績を付けてくれるそうです。
別の学校では学校に来れない代わりに「毎日自宅の草むしりをする」という課題を生徒本人に約束させ、毎日担任の先生が放課後、生徒の自宅前まで見に来て、実際に草むしりをしていたら、その日は学校に出席したことにするといった変わった成績の付け方をしている学校もあるようです。
学校側にもこのような柔軟な対応をお願いしてみるといいと思います。
できないことばかりに目を向けた成績の付け方ではなく出来ること、実際に出来たことに目を向け、何も勉強だけでなく柔軟にその生徒本人の能力を判断していってもらいたいと思っています。
中学不登校▶︎定期テストを受けなくても、卒業できるのか?
不登校で、定期テストを受けないとどうなるのか?
「卒業は可能、しかし場合によっては留年をしなければならない場合も」
私の通っていた中学校では不登校だと出席日数が足りない上に、学年相応の学力が身についていないということで、毎年留年を言い渡されていました。
しかし義務教育である中学校まではストレートに卒業したいと思い、毎年母親と一緒に校長室を訪れ、何とか進級したいとお願いして何とか卒業まで漕ぎつけました。
私は公立中学校に通っていたにも関わらず、留年を毎年言い渡されていたのですが、基本的に日本の中学校では留年制度というものは実際には機能していないらしいのです。
よっぽど私が通っていた中学校が厳しかっただけだと思いますので、基本的には不登校であっても、定期テストを受けていなくても進級、卒業は可能だと考えていていいと思います。
しかし、私立中学校などであれば留年措置を実施している学校も少なからず存在しているそうです。
もし私立中学校に通っているのであれば、不登校でかつ定期テストも受けていないとなると最悪の場合ストレート卒業が出来ないことがあるかもしれません。
中学不登校▶︎定期テストを受けない場合、公立高校には進学できるのか?
「内申書を選考書類に含めない公立高校であれば受験可能」
ほとんどの公立高校は合否選考において内申書(評定、出席点)と学力審査を行います。
もし定期テストを受けておらず内申点が全くついてない場合は、選考に内申書を含む公立高校の受験は難しいと思います。
もし定期テストを受けていなくても学校の先生から何かしらの評定をもらうことが出来ているのなら、公立高校も受験可能になると思います。
それでも出席日数が著しく少ないと受験は出来ても、合格ラインに乗れるかどうかは怪しくなると思います。
結論から言えば、定期テストを受けていなくても公立高校に進学可能です。
しかしかなりのハンディキャップを背負っての受験となるでしょう。
また例外もあります。それは内申点が全くなくとも受験可能な公立高校である都立チャレンジスクールという「不登校生対象の公立高校」です。
このようなチャレンジスクールでは「不登校生のやり直しを応援する」ということを教育理念においていますので、受験の際に内申書を選考に用いない他、学力試験さえ行いません。
その代わりに本人に学び直したい意欲はあるのかどうかということに重点をおいた「面接試験」と「作文試験」、そして将来の自分の目標、夢、入学後にどのように高校において再チャレンジをしようと考えているのかについての「志願理由書」の3点を用いて選考されます。
このようなチャレンジスクールといった公立高校であれば不登校期間が長くても、定期テストを受けていなくても一切のハンディキャップなしに周りと平等に受験することが可能です。
首都圏では都立高校にしかチャレンジスクールはありませんが、
関西にもチャレンジスクールと似たような内申点を加味しない「エンカレッジスクール」という種類の高校があります。
中学不登校▶︎高校進学はどうすれば良いか?
「不登校からでも進学可能な色んなタイプの高校がある」
中学校での不登校期間が長期に渡ってしまうと、どうしても高校受験において支障が生じてきてしまいます。
仮に中1の間だけ不登校で中2からは再登校できるようになった場合では、例え1年生の間の成績が悪くても、2年生以降に頑張ればその成績面での遅れを取り戻すことは可能ですし、中3生になった時には内申点に全く問題がない状態にまで持っていける可能性が十分にあります。
そうなれば全く公立高校の受験において「不登校だったから」という理由で不利になることはありません。
このように不登校期間が1年以内であれば高校進学に対して特別不利を被ることもないかと思います。
やはり問題となってくるのは中学3年間不登校といった長期の不登校の場合です。
この場合はどうしても、受験可能な高校の数、種類が限られてくると思います。
全日制公立高校はその入試形態からどうしても不登校生にとっては不利になってしまうと思います。
全日制公立高校に進学することが一般的という考え方をしていては自分自身を追い詰めるだけになってしまいます。
少しだけ視野を広げて、全日制高校以外にも高校はあるということを知っておくだけで、選択肢は1つ(全日制公立高校)だけじゃないということを知っておくだけで、少し気持ちが軽くなるかもしれません。
全日制高校以外にも通信制高校や定時制高校、高卒認定試験といった不登校生でも不利なく受験可能な高校はたくさんあります。
むしろ不登校生にとっては全日制高校よりも定時制、通信制高校の方が合っているのではと思う特徴を持つ高校さえもあります。道は一つでないということだけ忘れないでいてほしいです。
また学校の先生が不登校というだけで不利な扱い、差別的な成績の付け方をしてくるようであれば、保護者も一緒に学校側に理解を求めアクションを起こしていく必要があります。
不登校に対して偏見が強い先生、初めから理解を示そうとしない先生が少なからず存在してしまっていることは事実です。
そして今現在の日本社会まだまだ不登校に対して偏見の眼差しが強い状態です。
不登校という出来ないところばかりを見るのではなく、不登校だけど出来ているところ、素晴らしいところを出来るだけその生徒本人の評価として扱ってもらえるように支援を求めていく、不登校に対する理解を求めていく為のアクションを起こしていくことが大切だと思います。
具体的には、学校に通えていなくても先生の時間のある時だけでも勉強を教えてもらう、またその時の個別補修授業の生徒本人の様子、学習態度を内申点の評価に用いてもらえるようにお願いしてみるといったようなことです。
不登校だからといって全てを諦めずに自分が学校を良い方向へと変えるパイオニア的存在なのだと前向きに捉えて、行動を起こしていくといいと思います。
そしてどうしても駄目な時は、あまりその結果に落胆しすぎずに、人生で起こることは全て何かしらの意味があるんだと思って前に進んで行って欲しいと思います。
全日制高校だけが全てじゃないですから。
中学不登校▶︎成績・内申点・出席日数で悩む方に
不登校期間中の勉強の遅れ、そして将来の進路に関わる問題は、不登校をしている本人とその家族にとっては、とても大きな問題となります。
不登校であるが故に高校受験がとても不利になるという現実を突き詰められた時には、とってもとっても悩んで、不登校という選択を選んだ自分をこれまでにない程に責めてしまうかもしれません。
その苦しみがどれ程に辛いものか、どれ程に苦しいものかは痛い程に分かります。
でもそんな当時を振り返って思うのことは、「あの時はあれで良かった」ということです。
結局、全日制高校を受験することが出来なくてかえって良かったのかも知れないと思うのです。
世間一般的な進路選択をしなかったからこそ知ることが出来た世界がそこにはあり、自分でさえも気づけなかった自分自身の可能性に気づくことが出来ました。
人とは違う選択肢を選び、決して楽ではない人生を選んで歩いてきたからこそ、気づけた幸せはたくさんあり、人と違う道を歩いたからこそ見ることのできた景色がありました。
大人になった今、当時を振り返って気づいたことは、「人生、そうなるべきことしか起きないのだ」ということです。
ですからたとえ今不登校で進路選択の際にとてつもなく不利を被り、絶望感の中にいたとしても、いつかその苦しみが終わる頃には、「ああ、あの時はあれで良かったんだな」ってきっと思えているはずです。
ですから、「これが全て」と思わないでいてほしいなと思います。
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