発達障害の子供の勉強法について、教師経験を踏まえて書いています。
今回は注意欠陥多動性障害(ADHD)のお子さん向けのお話です。
皆様のご参考になりますように。
Contents
ADHDでも勉強ができる人はいるのか?
ADHDという発達障害を聞いたことはありますか?
落ち着きがない、
注意力散漫、
片付けができない
など『注意欠陥・多動性障害』という訳名で言われています。
ADHDの子供は、学力に関しては、知的な遅れがなければ理論上では勉強ができます。しかし、学校の勉強ができないという声は多いです。
ADHDの子供は注意力がないため、計算の繰り上がりを忘れたり、漢字の間違いに気付かないままだったり、
問題文をきちんと読まずに答えてしまい見当違いの答えを書いてしまったり……。
そういったいわゆる凡ミスをしてしまいます。テストなら成績に繋がりますから、必然的に成績は下がります。
多動性が強い子供だったら「授業を最後までじっと聞くことができない」「テストに飽きてしまい最後まで解くことができない」「いらいらしてきて勉強どころではなくなる」などの症状も考えられます。
授業を聞くことができないわけですから、内容理解も難しく、テストなどで点数を取ることは難しくなってきます。
しかし、中には勉強のできる子どももいます。発達障害の子どもは何かができない代わりに何かが突出してできるものがあることがあります。
それは電車の名前を間違わずに言えたり、フラッシュ暗算が得意だったりと様々です。
得意分野を生かすことで勉強に役立てることもできます。好きなジャンルであれば集中して勉強できるという子どももいます。
いずれも工夫次第で、ADHDの子供も、学校の勉強が頭に入ってくるのです。
ADHDの子供が勉強につまづいてしまいがちな理由は?対処法は?
前述の通り、ADHDの子どもは注意力がなく集中力もないため、授業そのものが向いていない場合がほとんどです。
それぞれについて細かいADHDの特徴と対処法をお話していきます。
①注意力がない
簡単に言えば、ADHDの子供は凡ミスが多いです。
例えば、
- 筆算をした時に繰り上がりの数字を忘れて計算したり、
- 記入欄を単純に間違えて気づかなかったり、
- 問題文を最後まで注意深く読まない故に正しいものを選ぶはずが間違ったものを選んでしまったり、
ということが挙げられます。これらの対応方法としては、
- 筆算の繰り上がりを書く場所を赤く囲んで注意を引くようにする、
- 問題の数字と答えの欄の数字に丸をつけて確認する癖をつける、
- 問題文を声に出して最後まで読む(家庭学習限定ですが)
というものが挙げられます。
凡ミスをしないように癖をつけることが何よりも大切です。
②集中力がない
ADHDの子どもは飽きっぽいです。
例えば、
- 長文の読解に飽きてしまったり、
- 課題そのものを放置して遊び出したり、してしまいます。
対処法としては、
- 長文を短いものから始めていく(低学年のものだとやりやすいです)、
- タイマーを使って短時間で区切って休憩を入れながら行う
という対処法が挙げられます。
長い時間勉強やることは、大人でも得意な人はいません。大人も仕事中に休憩も挟みますよね?
ADHDの子供は休憩のスパンが短いだけと捉えてあげてください。
こまめに休憩を入れることで短期集中でき、実力も上がることが望めます。
ADHDの子供は、大人になったらどんな仕事が向いているのか?
ADHDは衝動性も持ち合わせています。
簡単に言うと「思い立ったが吉日」というような、思ったことをすぐ行動に移してしまうことがあります。
日常生活ではこれが仇となり、仕事が中途半端な状態で他のことに手を出してしまうようなことになってしまいます。
しかし、その衝動性を生かすのであれば「営業」や「販売」などの現場仕事が向いています。営業や販売の仕事は臨機応変さが必要だからです。
つまり、一種の衝動性が必要ということです。「こうすれば売れるのかな」「この順番に並べたら売れるかな」など咄嗟に考えられるのが、ADHDの衝動性の良さでもあります。
逆に向いていない仕事は、事務の仕事です。
計画を立てて納期に合わせて作業をしなければいけません。ADHDの人は順序立てて何かをすることが苦手です。
効率よく片付けができなかったり夏休みの宿題がずっと終わらないままであったりするのもその理由です。
会社にも取引先にも迷惑がかかり、自分自身も怒られて嫌な思いをするでしょう。自分なりの工夫が難しいならば、事務の仕事は選択肢から外しましょう。
ADHDの子供が勉強ができるようになる3つの方法
ADHDの子どもが勉強をできるようにするためには、何より学習環境作りが何よりも必要です。
学習環境が整えば成績が上がることが望めます。そのために必要なことを3つ述べていきます。
①「あと何分」が分かる勉強タイマーを使う
ADHDはとにかく飽きっぽく、長続きしません。
そのため、こまめにやりながら適度に休憩を入れます。
しかし、口で「10分やったら休憩」と言ったところで10分が分からない子どももいます。
また、体感で10分と言ってしまっては実質2分しかやってないのに「俺の中では10分経ったんだよ!」となってしまいます。
おすすめはキッチンタイマーです。短時間に設定して「音が鳴るまで」と言っておけば、あとどのくらい残っているのかも分かりますし、音が鳴るまでという明確なゴールも分かります。
時計や数字が読めないという子どもであれば、特別支援学校でも使われているタイムタイマーという残り時間が赤く表示されて目で見て分かりやすい教材があります。
アマゾンでも買えるので、おすすめです。
②殺風景な部屋で勉強させる
ADHDの子供は集中力がないため、飽きてしまうと部屋の色んなもので遊んでしまいます。
例えば、計算問題をやっていたはずが、部屋に飾ってある世界地図を見て国旗当てクイズを1人でやっているなんてことが想定されます。
そのため、部屋には極力なにも置かず、殺風景な状態で勉強させましょう。
子ども部屋だとランドセルや教科書などがあるため、集中しにくい場合もあるため、リビングで勉強させるといいでしょう。
親の目が届く場所でもあるので、集中が切れてきたかなと思ったら優しく「どうしたの?」「そろそろ終わる頃かな?」などと声をかけてあげてください。
③1時間やるテキストよりも5分のドリル
こまめに区切るということを述べましたが、1時間やるはずのテキストを1問ずつ区切ってしまうと、ADHDの子供は問題文の内容が頭に入ってきません。
もちろん、長文読解も解けなければなりませんし、長文問題を解くことは必要なことです。
しかし、いきなり長文読解を解かせるのも彼らにとっては苦です。
そこで、ADHDの子供に家庭学習でやらせるならば「5分程度」でできる簡単なドリルを繰り返し行うことです。
漢字や計算だけでなく、一問一答形式で社会や理科なども出版されています。上手く組み合わせて学習できるようにしましょう。
ADHDの子供が家庭学習する際に気をつけることは?
ADHDの子ども自身が学習の際に意識することも幾つかかあります。学習癖をつけることで飽きやすい勉強も集中して行うことができます。
①時間の区切りのルールを設ける
ADHDの子供は「短期集中型」なので、勉強するときには時間を区切るようにしましょう。
時計で「18:30まで宿題しようね」ではなく、キッチンタイマーなどを利用して「10分後に音が鳴ったら1回終わり」と区切る習慣をつけてみてください。
まずは親が主導でタイマーをつけるようにして、次第に子どもに任せるようにするといいでしょう。
親が思っている集中できる時間と、子どもが感じる集中できる時間は違っているものです。
子どもと相談して、自分でタイマーを使えるように習慣づけて、家庭学習するときのルールにしましょう。
②物を元あった場所に戻すようにする
集中力や注意力がないのは、周りの色んなものに目がいってしまうということも理由の1つあります。
テスト勉強をしなければいけない時に散らかっていると掃除をしたくなりませんか?
それがADHDの子どもは頻繁にあります。
そのため、片付ける習慣もつけなければいけません。「物には住所がある」という理論の元、鉛筆はどこに戻すかラベリングをしておくなどしておくと、自分でも片付けができるようになります。片
付けができれば「ノートがない」「ペンがない」と混乱して勉強どころでなくなることも少なくなります。
③決まった場所で勉強をする
ADHDの子供には、勉強する場所を固定させてあげましょう。
その日の気分によってリビングでやりたい時や自分の部屋でやりたい時もあるかもしれません。
しかし、それでは毎回慣れない環境で勉強することになるため、周りのものに気を取られて集中できなくなります。
できればリビングで勉強することをおすすめしますが、子どもと話し合った上でどこで必ず勉強をするかを決めてみてください。
ADHDの家庭学習教材を選ぶ時に気をつけること
ADHDの子どもの学習教材を選ぶ際に気をつけて欲しいポイントが幾つかあります。
逆をいえば、このポイントを守れば効率的な学習になり、成績が上がることも望めます。
①一単元で数ページあるものよりも1ページで終わるもの
前述の通り、1時間かけて数ページやるものでは飽きてしまいます。また、集中力や注意力がないため読解の文を忘れてしまったり、どんな問題だったかを忘れて見当違いな答えを書いてしまったりしてしまいます。
それよりも、1回5分〜10分で終わるドリルのような1ページごとに内容が変わるものを選ぶようにしましょう。休憩を挟みながらでもやりやすいためおすすめです。
②何度繰り返しやっても問題のないもの
ADHDの子どもは注意力に欠けているために同じ場所で躓くことがあります。
例えば、「何個ありますか」という問いに対して「5人」と答えたり、あまりを出すところであまりを書き忘れたり、問題文をよく読まないために起こる凡ミスが多い傾向にあります。
1回解いて終わってしまうテキストよりも、ノートなどに書き写しながら繰り返し何度も解けるドリルはかなり重宝しますし、繰り返しできるので同じ場所の躓きをなくす練習にもなります。
学年・単元別にたくさん出ているので、子どもに合ったテキストを選びましょう。
③問題文が短く設定されているもの
問題文を最後まで読むことができないのもADHDの特徴です。
正確には「問題を最後まで読めない」というよりも途中で自己解釈してしまう、というのが正しい表現かと思います。
問題文を読まないことには正しい解答に導けないのですから、やはり読む練習が必要です。
まずは読解問題に慣らすためにも、問題文が短く設定されている教材を選びましょう。
一言だけの
「割り算をしてあまりを出しましょう」
「次の問いに答えましょう」
という問題文から始めて、少しずつ問題文を長くしていきましょう。焦りは禁物、じっくりやっていきましょう。
ADHDの子供に「すらら」をオススメできる理由
ADHDの子供のために、いざ教材を選ぼうとしても、教材は沢山ありすぎてどれが子供に合うのか分からなくなりますよね。
そこで、インターネット教育教材である「すらら」をおすすめします。
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このすららがおすすめできる理由は以下の通りです。
①アニメーション教材で飽きない
すららの教材はモノクロの問題文と解答欄だけのシンプルなものではありません。
アニメーションを採用しているため、視覚的に飽きることがありません。
低学年であればドリルもゲーム感覚でできるため、勉強が嫌いな子どもでも楽しく学ぶことができます。
②下の学年の課題に遡れる
ADHDの子どもは授業に集中できなかった故に前の学年の授業内容が、頭に入ってきていない場合もあります。
しかし、親と子どもだけで判断するとどこで躓いているのかが分からないですよね。
そこで、すららのスタッフが躓いている箇所を判断し、どこから遡ってやり直すかを見極めてくれます。
できるところを改めて詳しくやったり、本当は出来ていないのに少し先のところからやり直して二度手間になったりということがなくなります。
③対話型のマンツーマン授業
すららは画面とにらめっこしながら行う勉強方法ではありません。
講師と対話をしながら授業をすすめていきます。学校の授業では質問しても答えてもらえなかったり、はぐらかされていたりしていたと思います。
しかし、マンツーマン授業のため講師がどんな疑問でもきちんと答えてくれます。
飽きてしまっても講師が声をかけてくれるので、目を離さなければならない場面でも安心して勉強させることができます。
試行錯誤でいいので、その子に合うやり方を見つけていきましょう。悩んで乗り越えたご家庭も多いです。そういった声を参考にしていってみてください。
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