「高校受験」と同時に「不登校児」になったので、親も学校の先生も焦っているのが分かりました。
中学卒業後、定時制高校に入学したのですが、再び不登校になり通信制高校へ編入しました。今は不登校児に寄り添いたいという気持ちから児童館職員をしています。25歳、女性です。
自分の経験を通じて、
中学不登校児が高校進学する際に考えておくべきことについて書いてみました。ご参考になれば嬉しいです。
Contents
中学不登校児も高校には進学するべきか?
私は、中学不登校児も、たとえどんなことがあっても、高校には進学するべきだと考えます。
高校に進学すべき理由を3つ挙げてみます。
① 将来就職する際に有利
将来就職活動をするときに、高校に行ったかどうかで、採用合否に大きく影響してきます。
確かに就職先が学歴を全く考慮しない会社であれば問題ありませんが、大半は学歴も見られます。
中学を卒業してすぐに働きたいという気持ちが本人にあれば、学歴不問の仕事をさがすのも一つの手段です。
中学不登校児だった私は、卒業間近まで高校には進学しないと考えていました。
しかし両親や学校の先生が「高校には行ったほうがいい。就職するときに苦労しないように」と助言してくれたので、渋々高校に進学しました。
その後、高校を卒業して、専門学校にも進学できたので、高校には進学していてよかったと思います。
② 自分自身、人との付き合いの経験値になる
高校生活が楽しいものであるかどうかはその人次第によります。良い思い出でも辛い思い出でも、高校で体験したことは自分自身の経験値となると思います。
私は最初、定時制高校進学しました。しかし、定時制高校でも学校に行きづらくなり、不登校になりました。そのまま高校卒業辞めるという道もありましたが、通信制高校の存在を知って「もう一度頑張ってみよう」という気持ちになれました。
通信制高校は良い学校でした。でも色々とあった訳で。
通信制高校で味わった挫折と、もっと頑張りたいと思えたことは自分自身にとってプラスの経験値になりました。
友人との付き合いでどうしても「すれ違い」や「価値観の違い」が生まれ、対立したこともあります。
その時に相手と自分との距離感を学び、人付き合いにおいても経験値を得られました。
③ 就職、進学についてのサポート
高校には進路担当の先生がいます。高校の先生は、
- 自分が将来どんな仕事に就きたいのか?
- どんな大学、専門学校に行きたいのか?
等、進路についてのアドバイスをしたり相談に乗ってくれます。
また、その高校限定の求人情報等もあったりします。
高校に進学していなければ、自分で探してハローワークなどに相談するしかありません。ぜひ進路担当の先生を活用してみてください。
不登校児はどのような高校に進学するべきか
中学不登校状態で、高校に進学すべきとして、どのような高校に進学すべきでしょうか。
公立、私立の「全日制校高校」「定時制高校」「通信制高校」のメリットとデメリットを私なりの意見も交えて挙げていこうと思います。
○全日制高校(私立、公立)
全日制高校のメリット
全日制高校は学校数が多く、選びやすい点がよいです。自分の学力や進みたい職業に合わせて学校選びができます。
全日制高校には、専門的学科がある高校もあります。また、部活動や学校行事が豊富です。
趣味や好きな分野、やりたいスポーツなどを部活動を通して取り組むことが出来ます。
全日制高校のデメリット
全日制高校の場合、一定の出席日数を満たしていなかったり、成績が振るわないと留年をする可能性があります。
毎日通学するため、体調に不安のある方にはオススメできません。
○定時制高校
定時制高校のメリット
定時制高校に進学して良いことは、「アルバイト」や「仕事」をしながら学校に通うことができることです。
昼と夜の二部制の学校もあるので、自分の生活に合わせて授業を受けられます。
授業時間が一日四時間程度なので、自分の時間を作れます。たとえ中学時代の学習が不十分であった場合でも学び直し講座等で補充することが出来ます。
定時制高校のデメリット
定時制高校のデメリットとしては、学校数が少ない点、選びづらい点を挙げることができます。
また、定時制高を卒業するには最低でも四年かかります。それに学校行事や部活数が少ないです。
大学進学を希望する場合、定時制高校の学習内容だけでは不十分な場合があります。そのため、自分の力で塾に通うなどしなくてはなりません。
○通信制高校
通信制高校のメリット
通信制高校の場合、学校に登校する日数が少ないので、自分の時間を作れます。また、自分のペースで学習を進めることができます。
アルバイトや仕事、育児をしながらでも学校に通えます。
基本的に自分で学習を進めていくので、「私はこうしたい」という自立の心が育ちます。校則もほとんどないので好きな服装や髪色で登校できます。
通信制高校のデメリット
通信制高校のデメリットとしては、学校行事や登校日数が少ないので生徒同士の交流が少ない点を挙げることができます。
また、自分のペースで学習できますが「楽をしたい」と考えていると、課題の提出期限に間に合わなくなる、なんてこともあり得ます。
私が通信制高校を選んだ理由
私は中学を卒業した後、最初に定時制高校に進学しました。
一日四時間程度の授業で自分の時間も持てたのですが、体調を崩してしまい毎日通うことが困難になりました。
一年足らずで休学状態になり、二年生に進級してからもなかなか学校に行くことが出来ず、退学を決意しました。
そこで当時の担任の先生が通信制高校の存在を教えてくれました。
自宅から電車で一時間という離れた場所にあったのですが、「高校卒業」を目指していた私にとってそれが最後の望みでした。
地元で唯一の公立の通信制高校ということで授業料等の負担も少なく、両親も快く編入を受け入れてくれました。
通信制高校であれば毎日学校に通わなくも良いですし、体調を整える時間(通院や休養)もできました。
なので、私の場合は行きたい高校を選んだというより、最終手段を考えたら通信制高校という道だった、というわけです。
通信制高校に進んで良かったこと
通信制高校に進学して、一番よかったことは自分の時間が持てたということです。
登校日以外は、自分のための時間に使いました。自動車学校に通い車の免許を取ったり、アルバイトを始めたりと社会勉強をすることが出来ました。
趣味にも打ち込むことができ、心に余裕を持つことが出来ました。
次によかったことは友人関係です。クラスメイトで仲良くなった子は皆、小学校や中学校時代に不登校を経験した子たちでした。
休み時間や放課後に、教室で「不登校時代の辛かったこと」や「自分はどうやって乗り越えたのか」を語り合いました。
辛い思いをしたのは私だけじゃない。
この子はこんな経験をしたのか。
等様々な話を聞くことが出来ました。
また、通信制高校の同級生は、一人ひとりが自分の「意見・思い・生き方」を確立していて、それを決して人に押し付けたりしないという、その年代しては大人びた子ばかりでした。
中学時代に同級生と価値観の違いで、周りと距離を取っていた私にとってとても居心地の良い場所となりました。
通信制高校の友人たちとは卒業して四年経った今でも交流を続けています。
通信制高校に通うことで、「私のこの生き方は間違いじゃなかったんだ」と思えるようになり、前向きに生きることが出来るようになりました。
また同時に、自主性を鍛えることが出来たと思います。
毎月、登校日に配られる課題を自分の力で解いて郵送で学校に送るという作業は簡単に見えてかなりやる気が必要でした。
分からない問題があれば教科書を読んだり、学校に電話して教科担任の先生に聞いたりしました。
少しでも怠けると課題提出の締切日に間に合わなくなったり、不備があって再提出となったり。
それは成績が下がる一因となるので、とにかく「自分の力で乗り越える」ということを意識して学習を進めました。
その結果、私生活でも自分のできることは家族に頼らず自分でやるなど、自主性が身に付く結果となりました。
高校進学のことで悩んでいる不登校児へ
「高校に進学するかしないか?」それは不登校状態にある自分が決めることです。
また「どんな高校に進学しよう?」か悩んでいる方。何を選んでもそれがあなたの人生です。
もし選んだ道が辛くてしんどくて、逃げたくなったら逃げても構いません。生きていれば人はいつでも変わることが出来ます。
選んだ道の先には何があるか分かりません。辛い思い出も、楽しい思い出も、すべてあなたの人生の一部になります。
そしてそこで得たものは、この先生きていくうえで必ず役に立ちます。
だから、自分の選んだ道をどうか信じてください。自信を持って、前に進んでください。
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