私は通信制高校に転入して、本当に正解でした。
あのとき通信制高校に入学する決断をしていなかったら、今頃どうなっていたのかな?
通信制高校に入学すると「後悔しそう」と悩んでいる人は、こんな不安をよく口にしています。
- 勉強や生活について自己管理できるかな?
- 友達ができるかな?
- 通信制高校のイメージっていいのかか?
私も通信制高校に入学するまでは、同じような不安を抱えていました。
でも、今振り返ってみて思うことは、そんな心配する必要もなかったのです。
通信制高校への入学を考えている方に向けて、後悔しないために、
私が通信制高校に転入したきっかけや、「よかったこと」「戸惑ったこと」「注意すべきこと」をお話します。
お役に立てれば幸いです。
Contents
私が通信制高校に転入したきっかけ・理由
- 学歴が欲しかった
- 大学に進学には、むしろ通信制高校が有利と思った
私は中学卒業後、1年遅れて夜間定時制高校に入学しました。
高校入学が1年遅れてしまった理由は、中学卒業当時、非常に体調が悪く、当時の主治医から高校進学はドクターストップを受けたからです。
中学卒業後はまず体を休めることにしました。進路先として夜間の定時制高校を選んだ理由は学校生活が充実しそうだったからです。
中学3年間完全な不登校だった私にとって、学生らしい生活を送ることはずっと願っていた夢でした。
部活動に所属したり、生徒会活動などに参加することに興味がありました。
また「学校に通えていない」私にとっては「学校に通える」ようになることが自分自身を肯定してあげれる唯一の要素だったのです。
夜間の定時制高校2年生の頃、所属していた部活動の方でも全国大会出場メンバーに選ばれたし、クラスでは学級委員長を務めたりするなど、入学当初からの夢である学生らしい生活を送ることが少しずつ叶っていきました。
学校に通えるようになれば、自分が抱えてきた強烈な劣等感はいつかなくなると思っていました。
不登校という挫折経験から、自分には勉強が出来ないとのだと確信しており、学問の道に進みたいなど願うことはいけないものだと自分に言い聞かせてもいたのです。
しかし実際は、学校に通えるようになっても劣等感と挫折感、どこかでまっとうな人間のレールから外れてしまったというような感覚がいつまでも消えることはありませんでした。
どうやったら自分を肯定してあげられるようになるか?
考えた末に出した結論は「学歴をつけること」
すなわち、大学進学を果たすことなんだという結論に至りました。
大学進学を見据えた場合、定時制高校の授業ではあまりにレベルが低すぎました。
また定時制高校には大学受験レベルの勉強を教えてくれる先生がいませんでした。同級生の中にも大学受験を目指す人なんていませんでした。
それどころか、「大学受験を目指している」というと、「お金のある恵まれた奴」という見方をされ、友達との関係も微妙な感じになったのです。
当時、塾に通うことも考えましたが、夕方から学校に行かなければならない私の生活スタイルに対応してくれる塾が見つかりませんでした。
そんな時、2歳下の弟が大学受験を有利に進める為にと、中学卒業後に自由な時間が多く用意されている通信制高校への入学を決めたのです。
弟が毎日のように塾通いを始めた姿に影響され、私も「進学するならば通信制高校だ」と思い、高校3年生から通信制高校に転入しました。
通信制高校に転入⇒よかったこと・メリット
「通信制高校には夢を追いかける為の時間がたくさん用意されている」
期待通り、通信制高校では自由な時間が多く、学校へ行くことに拘束されることがないので、受験勉強に専念できる学習環境がありました。
また登校する時間帯が朝だったので、定時制高校時代の昼夜逆転した生活から抜け出すことが出来ました。
通信制高校には年齢も職業も通信制高校に入学するまでのバックグラウンドも全く異なる多種多様な生徒が集まっていたので、
世代や異なる価値観、夢を追いかける同級生とも関わりを通して、広い世界を知ることが出き、非常に刺激を受けました。
夢を追いかける為の時間がしっかり用意されており、また様々な夢を持つ人と出会うことが出来たことが通信制高校に転入して良かったと思うことです。
通信制高校に転入⇒困ったこと、デメリット
取得単位の調整に苦労
学年制の定時制高校で既にたくさんの単位を取得してきていたので、通信制高校に転入してから取得しなければいけない単位数は非常に少なかったのです。
しかし、当時在籍していた「定時制高校」と、新たに転入した「通信制高校」では、その学年で習う科目の時間割に違いがあったのです。
定時制高校で取得してきた科目は通信制高校では履修に組むことが出来なかったので、転入後の通信制高校では非常にアンバランスな時間割を組むことになりました。
定時制高校では理系科目はほとんど履修済みだったので、大学は理系選択であるにも関わらず、通信制高校では、文系科目、特に社会科目ばかりから成る時間割を組むことになりました。
社会科目のほとんどは、通信制高校では1年次科目に相当する社会科目ばかりだったので、3年生に編入したにも関わらず、私一人、1年生のクラスに交じり勉強してました。
通信制高校では人間関係が希薄
また定時制高校では先生と生徒、生徒同士の関わりが密であったのに比べ、通信制高校では一つ一つの人間関係が非常に希薄でした。
通信制高校に1年間通っても、結局、顔しか分からない、名前も年齢も分からないという人が多かったことは確かです。
卒業式に出席して初めて同級生だったと知った人もいました。先生ともほとんど関わりがないので、定時制高校の時と比べると、通信制高校ではこれといった思い出がないのが正直なところです。
定時制高校での学校生活、学園祭といった学校行事に慣れており、またそれを楽しんでいました。
しかし、通信制高校に転入すると、学園祭といっても2時間だけみんなでビンゴゲームをするだけ、文化鑑賞会として狭い教室で映画を1本観るだけといった非常にシンプルな学校行事には問物足りなさを感じました。
「高校最後の思い出がこれか」といった思いもあります。
でも大学進学のことを考えると、通信制高校は勉強に集中できるので、その点ではよかったと感じています。
通信制高校は自己管理能力が必要
「自学自習の意識を、自己管理能力が必須」
通信制高校は基本、自学自習の世界です。
もしこれまで全日制高校や定時制高校に通っていた経験がある人が、いきなり通信制高校に転入学してくると、そのあまりの干渉のされなさや、自己に任せられている範囲の広さに戸惑うかも知れません。
困っていても自分からアクションを起こさない限り、あまり先生の方から声をかけてもらえることはありません。
出席日数が足りない、試験の点が悪いとなっても先生の方から教えてくれることはあまりありません。
転入学する際にはこれまでに自分がどの程度、単位を取得してきているのかが重要なポイントになります。
通信制高校では自分で時間割を組まなければなりませんが、この時取得単位数の計算を間違えていたり、履修科目にミスがあって単位数が足りないという結果になったとしても、通信制高校ではそれは自分が招いた結果として扱われます。
転入学をすることで大きく環境が変わり、それはいい方向に進むこともたくさんあるとは思いますが、場合によってはこれまで以上に気を付けないといけないことも出てきます。
通信制高校に転入した先にしっかりやっていけるかどうか、自分の性格なども考えて転入することが需要だと思います。
通信制高校は学校ごとにオリジナルカラーがあります。
自分の目で実際に確認して、相性を確認しておくことが重要です。後から後悔しないためにも、まずは学校資料を読んでみることから始めることです。
一つの学校だけ見ても学校のポイントが見えてきません。学校資料を請求するときは、自宅近くの通信制高校からまとめて取り寄せておくと、比較検討が可能です。
入学可能な時期は学校により異なります。直前になって焦らないように、早めに資料を読んでおきましょう!
自宅から通いやすい通信制高校を選ぶこと
「スクーリング会場(登校校舎)までの距離」
通信制高校は大きく「登校型」と「通信型」の2タイプに分けられます。
登校型を選んだ場合は、自宅から距離が近い学校を選ぶことと思いますが、このスクーリング会場までの距離というのは「通信型」の通信制高校を選んだ場合にも非常に重要なポイントとなります。
月に1回しかスクーリングがないからと思って遠くにしかスクーリング会場のない通信制高校を転入先として選んでしまっては、数少ないスクーリング日に学校に行くのが憂鬱になりやすいです。
「通信型」の通信制高校ではその数少ないスクーリング日の出席日数が成績と進級条件に直結してしまいます。
このスクーリング日には体調を整えて登校出来るように出来るだけスクーリング会場の近い通信制高校を選ぶようにしましょう。
同じ地区に2~3か所スクーリング会場を設けている高校もあれば、関東地区はこの校舎というように、大きな地区のくくりに1つしかスクーリング会場を設けていない通信制高校もあります。
転入先として検討している通信制高校が1つの地区に複数個所スクーリング会場を設けていた場合には事前に全て見学しておいたらよいと思います。
同じ○○通信制高校と言っても、そのスクーリング会場によって雰囲気はがらりと変わることがあります。
通信制高校の学習コースやシステムの詳細は、実際に通う場所ごとにガラリと異なります。
自分が通うキャンパスの情報については、必ず学校から資料を取り寄せてみて確認することから始めてください。資料を読んでみて良さそうだと感じたキャンパスには実際に足を運んでおきましょう。
興味がある通信制高校からは、まとめて資料を取り寄せておくと、よりよく比較検討することができます。
転入編入の時期は学校により異なります。直前になって焦らないように、入学資料はこの機会に取り寄せておきましょう!
通信制高校選びのポイント
「学校によって特徴が異なります、必ず資料請求と学校見学を」
通信制高校と一括りに言っても、登校型、通信型の違いから進学コースからエンターテインメントコースまでその通信制高校が強みとしているジャンルが異なってきます。
それぞれの通信制高校には、かなり個性があります。
大した下調べをせず通信制高校に転入してしまっては大きな後悔に繋がりかねません。
もし大学進学を希望しているのに転入先として選んだ高校がエンターテインメントに特化したような高校であっては、その熱意に応えてもらうことが難しくなるでしょう。
学校という世界に良い印象がない場合、このようなバラエティーに富んだ通信制高校の世界に転入することは新しい世界を知る良いきっかけとなるかも知れません。
通信制高校の中にはいいい意味で「学校らしさ」がない高校も多数存在しています。
あなたのイメージの枠を超えた新しい学校に出会うことが出来るかも知れません。
一般的な概念に縛られない、それが通信制高校の魅力でもあります。
入念に下調べをすることが重要です。入念にと言っても、実際にすることは「資料請求すること」と「実際に見学してみること」だけです。
直感で「いい学校だな」と思えたら、その通信制高校が相性が良いと思います。
通学圏内にある学校からは、まとめて資料を取り寄せておくと、比較検討することも可能です。
出願期間は学校により異なります。直前になって焦らないように、入学資料はこの機会に取り寄せておきましょう!
通信制高校に転入⇒後悔しないために、知っておくべきこと
通信制高校には転編入によって入学してくる学生がたくさんいます。
どちらかと言うと、中学卒業後にストレートに通信制高校に進学してくる人の方が少ないかもしれません。
そういった意味ではいつ転入学をしても、周りがいつでも受け入れてくれる環境が整っているとも言えます。
前籍校から転編入をするには勇気がいるとは思いますが、きちんと下調べをして通信制高校の特徴を知った上で転入するならば、それはきっとあなたにとって前向きな選択になると思います。
「ここだ!」と思えるような素敵な学校に出会えることを願っています。
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